遺言作成者の年齢~遺言はなるべく早く書いた方がいい?~
遺言が書ける年齢に関して
皆様は、遺言を何歳から書くことができるかご存知でしょうか?
遺言をいつから残せるかというのは民法961条で定められています。
民法961条:「15歳に達した者は、遺言をすることができる。」
成人になっていなくても遺言を作成することは可能です。
遺言というのは、できるだけ遺言者の最後の意思を尊重しようという制度ですので、遺言の意味を理解できる年齢であれば、通常の行為能力(20歳)までは必要ないため、15歳という年齢が定められています。
「15歳で遺言を残す必要があるのか」と思われる方も多いかと思われますが、海外派遣等が発生する自衛隊等の職業の方は、若い年齢で遺言を残されるケースが多いです。
遺言書は何歳から書くべきなのか?
遺言は15歳から残すことが出来るとはいえ、実際には平均として何歳ぐらいの方が書いているのか?
当事務所で実際に遺言書作成を依頼された方の年齢をグラフで表してみました。
当事務所の遺言書作成平均年齢は79歳!
当事務所で遺言書の作成依頼を受けたお客様の平均年齢は「79歳」です。
各年代の構成割合は以下となります。
50代:14.3%
60代:3.6%
70代:10.7%
80代:60.7%
90代:10.7%
最も若くて50代になりますが、50代で遺言を作成されるお客様は比較的に多いです。
また、最も遺言を作成される年齢は、80代が圧倒的に多いです。
しかし、遺言を作成する年齢により、作成する理由が異なります。
年齢別の遺言書作成理由に関しては、下記よりご確認ください。
年齢層別の遺言作成の具体的な理由
50代
60代
70代
80代
90代
上記のように、年齢の応じて様々な理由はありますが、「配偶者に遺産を渡したい(子どもがいない場合)」や「特定の方に遺産を渡したい」というような理由が多くあります。
遺言を書くタイミング
遺言を書くタイミングは、個人の考えによって変わるかもしれませんが、人生の節目に合わせて作成するのが一般的です。
結婚や出産のタイミング
家の購入や会社の退職のタイミング
配偶者を亡くしたタイミング
様々なタイミングに応じて、遺言の作成を検討してみるとよろしいかと思われます。
円満な相続を行うためにも、元気なうちに遺言書の作成を一度考えてみてはいかがでしょうか。